そもそも長期インターンとは?
長期インターンとは、学生が企業でビジネススキルを身に付けながら実務経験を積めるインターンを指します。
長期インターンでは、学生の社員と同様の仕事を任され、その仕事が労働とみなされます。
その結果、学生も給与をもらうことができ、長期インターンは有給インターンと呼ばれる場合があります。
長期インターンの参加期間は一般的に3ヶ月以上であり、専門的なスキルを身に付けるためには、半年から1年以上の継続が求められています。
長期インターンは給料がもらえることがほとんど
長期インターンの魅力の1つにお金を稼げることが挙げられます。
さまざまなインターンがある中で、なぜ長期インターンでは学生にも給料が支払われるのでしょうか。
ここでは、長期インターンで給料がもらえる理由について見ていきます。
給料が出る条件
まず、インターンで給料をもらうためには労働とみなされる仕事を担当しなければなりません。
長期インターンでは、学生も社員と同様の仕事を担うため、それが労働とみなされます。
具体的には、企業と学生の間で使用従属関係があり、学生を雇用することになるため、給料の支払い義務が企業に生じます。
したがって、長期インターンでは学生も給料がもらえるのです。
長期なのに無給は違法?
長期インターンは有給インターンである場合が多いですが、中には無給の長期インターンもあります。
社員の仕事とは区別された実務ではないことを担当している場合は、労働とみなされないこともあるため、無給でも違法ではありません。
しかし、社員と同様の仕事を任され、実務を遂行しているのにも関わらず、給料が支払われない場合は、違法インターンに該当します。
一般的に長期インターンでは学生も実務を担うため、無給である場合は違法である可能性が高いため、注意してください。
長期インターンの給料の種類
長期インターンの給料がどのくらいなのか気になりますよね。
アルバイトを辞めて長期インターンをする人は、今までくらい稼げるのかも知りたいと思います。
そこで、ここからは長期インターンの給料の種類について解説します。
時給制
まず、長期インターンの給料は時給制である場合が多いです。
時給制とは、働いた時間に応じて給料が支払われる給料形態を指します。
時給制の長期インターンでは、時給1000~1500円が相場となっています。
そのため、アルバイトと同等かそれ以上稼ぐことができます。
しかし、職種によって相場が変動するため、デザイナーやエンジニアなど専門職の長期インターンは時給がやや高い傾向にあります。
成果報酬制
続いて、成果報酬制の長期インターンもあります。
成果報酬制とは、仕事の成果に応じて給料が支払われる形態です。
営業の長期インターンでは、契約数によってインセンティブが発生するため、成果報酬制を採用している場合が多いです。
一定の給料ではないため、安定はしていませんが、自分の実力を試したい人には成果報酬制の長期インターンもおすすめですよ。
支払われるタイミング
長期インターンの給料はアルバイトと同様に、月末締めで翌月に支払われることが多いです。
企業によって締め日や給料日は異なりますが、15日もしくは25日支払いが多い傾向にあります。
短期インターンで給料が発生した場合は、その場で支払われることもあります。
しかし、長期インターンで働いた当日に給料が手渡されることはあまりないため、1ヶ月ごとに給料日があることを覚えておきましょう。
アルバイトとの両立は注意が必要
有給の長期インターンで働く場合、アルバイトとの両立に悩む人が多いと思います。
今まで続けていたアルバイトを辞めるのは勇気がいりますよね。
ここでは、アルバイトと長期インターンの両立について解説していくので、給料面も考慮して考えていきましょう。
時間的に掛け持ちは難しい場合も
結論、長期インターンとアルバイトの両立はできますが、簡単なことではありません。
長期インターンは企業の営業時間内に実施されるため、多くの場合平日の日中に働くことになります。
また、スキルを身に付けるためには週に18時間以上は働くことが求められるため、学業以外にまとまった時間は長期インターンに割くことになるでしょう。
したがって、アルバイトと長期インターンの両立は時間的な理由で難しい場合が多いです。
103万の収入を超えると確定申告が必要
有給の長期インターンで働く場合は、所得額に注意しなければなりません。
なぜなら、親の扶養に入っている人が103万円以上の収入を得てしまうと、親に税金の負担がかかってしまうからです。
また、アルバイトと長期インターンを両立して、どちらからも給料をもらっている場合は、確定申告が必要になります。
1ヶ月あたり8万円以上の給料をもらっている人は、103万円を超える可能性が高いため、確定申告が必要かどうか確認してください。
スケジュール管理は徹底して行う
長期インターンとアルバイトを両立するには、スケジュール管理を徹底する必要があります。
学業を優先しながら、長期インターンとアルバイトのシフトを考えなくてはならないからです。
最初は無理のあるスケジュールでもこなせるかもしれませんが、継続していくには休む時間も必要です。
また、長期インターンやアルバイトに集中しすぎて、学業が疎かになってしまっては本末転倒ですよね。
したがって、長期インターンとアルバイトを両立したい人は、バランスよく取り組めるようにスケジュール管理に注意しましょう。
アルバイトと長期インターンの大きな違い
アルバイトと長期インターンはお金を稼げる点で似ていますよね。
そのため、アルバイトを辞めて長期インターンに参加しようと思っている人もいると思います。
しかし、アルバイトと長期インターンは似ているようで違う点がたくさんあります。
ここでは、アルバイトと長期インターンの違いを解説するので、それぞれの特徴を理解しましょう。
仕事内容や環境
まず、仕事内容や職場環境が大きな違いです。
アルバイトでは社員が担当する仕事とアルバイトに求められる仕事が区別されていますよね。
一方で、長期インターンでは学生も社員と同様の仕事を任され、企業の利益を上げることに貢献しなければなりません。
また、アルバイトは教えられたマニュアルに沿って働けば最低限の仕事ができますが、長期インターンでは指示を待つのではなく自主的な行動が求められます。
したがって、業務内容や職場環境、求められていることが異なります。
目的
アルバイトをしている人の多くは、お金をもらうことが目的だと思います。
反対に、長期インターンではお金を稼ぐという目的もありますが、スキルを習得したり、仕事の適性を理解したりすることを目的にしている学生が多いです。
特に、学生のうちに社会経験を積み、自分に合う企業に就職したいと思っている人が長期インターンに参加する傾向にあります。
したがって、長期インターンでは自己成長や社会理解が目的になっています。
得られるもの
アルバイトでは、コミュニケーションスキルや適応力など、どの仕事でも必要となる基礎的なスキルを身に着けられます。
一方で、長期インターンでは基礎的なスキルはもちろん、プログラミングスキルやデザインスキルなど職種ならではの専門的なスキルを身に付けることができます。
それから、企業の利益を左右する責任のある業務を担うことで実行力や論理的思考力も養えます。
自主性が求められるため、裁量権を持って挑戦できる機会も多く、実力を試せるのも大きな特徴です。
まとめ
今回は、長期インターンの給料について解説しました。
長期インターンでは、担当する仕事が労働とみなされ、企業と雇用契約を結ぶことで給料が支払われます。
長期インターンの給料は、時給制や成果報酬制などさまざまな形態がありますが、アルバイトと同等かそれ以上稼ぐことができます。
また、給料は月末締めで翌月15日もしくは25日に支払われることが多いです。
長期インターンに参加する人は、学業を優先してアルバイトを両立するかどうかよく考えましょう。