インターンシップとは、学生が企業などで実際に働いたり、訪問したりする職業体験のことです。目的としては、実際の業務や働く環境の体験を通じて、業務内容や働くことの理解を深めます。
種類は主に3点あります。
1点目は【1Dayインターン】
期間:1日 内容:企業理解
2点目は【短期インターン】
期間:数日~2週間 内容:企業から用意された課題に対してグループワークで取り組み、企業に対して調査報告を行なう
3点目は【長期インターン】
期間:6カ月~数年 内容:実際に企業で就業経験を積み、社員と同じ働き方をする
違いは主に3点あります。
1点目は【目的】インターンシップは、仕事の内容理解・適正理解を目的とし、自分の働きが企業から評価され、その働きに対してお金が支払われます。一方、アルバイトは、労働と時間の対価として収入を得ることが目的です。
2点目は【得られるスキル】アルバイトは、細かなルールやマニュアルが設けられ、責務のある仕事はすべて社員が請け負います。一方で、インターンシップで求められている人材は「マニュアル通りに動く人材」ではなく、「自分の頭で考えて動ける」力を持った人です。個の力をつけることで社会に通ずるスキルを身につけます。
3点目は【就職活動に有利】アルバイトは社員とバイトで任せられる責任が異なるため、社会人としての実務経験を積みにくいです。一方、インターンシップは社員同様の働き方をするため、実務経験を積みやすいです。そのため、インターンシップ経験者は働いたときの再現性や働く意欲が高いと見られ、内定に直結しやすい場合もあります。
業界研究をする時、まずはメジャーな業界から見てみようかなと思うでしょう。
その中でも、文系理系問わず人気な業界が商社業界です。
それでは、はじめに商社業界とはそもそもどのような業界を解説していきます。
まず第一に、商社とは、主に他企業の製品およびサービスを買いたい相手に販売する業務を生業としている企業のことを指します。
簡単に言い換えると、企業間の需要と供給をマッチングさせる仲介役と捉えることができます。
また、商社は総合商社と専門商社の大きく2つに分類されます。
幅広い製品やサービスを取り扱う商社は総合商社と呼ばれ、その反対に特定の分野の製品やサービスを扱う商社は専門商社と呼ばれます。
そして、このような商社が属する業界が商社業界です。
そのため、商社業界は国内外の流通や事業投資を中心とする業界と言えます。
続いて、具体的にどのような企業が商社業界に属するのかを見ていきましょう。
まず、先ほども述べましたが、商社には総合商社と専門商社が存在します。
それでは、それぞれの商社がどのような企業なのかを解説していきます。
まず最初に、幅広い分野の製品やサービスを扱っている総合商社についてです。
総合商社は、トレーディングと事業投資を行う商品が多岐に渡る企業と言えます。
また、総合商社はオーガナイザー機能を有しているため、国内外で活躍できる企業です。
そして、オーガナイザーの役割を果たす総合商社は日本独自のビジネスモデルであるため、海外では日本の総合商社のような企業は存在しません。
なので、総合商社は世界的に見ても日本特有の形態であります。
続いて、特定の分野の製品やサービスを扱う専門商社について解説いたします。
専門商社は、特定の分野に特化して事業を行うため、細かなニーズに答えることができます。
また、特定の分野への理解が深いため、独自のノウハウやメーカー・顧客との太いパイプを持っている点が大きな特徴です。
そして、専門商社の中でも、あるメーカーの商品を売ることをメイン事業としている専門商社をメーカー系商社と呼ぶことがあります。
ここまでの解説で商社業界がどのような業界は理解していただけましたでしょうか。
商社の仕事についてより詳しく知りたくなった方もいると思います。
そこで、続いては商社のビジネスモデルについて解説していきます。
商社のビジネスモデルは、ここまでの解説で何度か出てきましたが、「トレーディング」と呼ばれる業務です。
商社が行う「トレーディング」とは、他企業の商社やサービスを販売して得る手数料によって利益を生み出す仕組みを指します。
また、様々な事業に投資して利益を得る、いわゆる事業投資も商社もビジネスモデルの1つに当たります。
商社は、これらの事業を展開することで、利益を生み出し、さらなるビジネスの創造や拡大を行っています。
それでは、次に商社業界の動向について見ていきたいと思います。
まず、総合商社は、「脱資源依存」を目的として非資源分野への投資を強化したり、人工知能領域への展開に注力したりしています。
そして、専門商社は、電子・半導体、機械などが業界を牽引するようになってきています。
まず始めに、商社業界は海外とのビジネスも多いため、世界経済に景気が左右されやすい業界です。
特に、総合商社はオーガナイザーとして機能しているため、海外で展開するビジネスも多く、利益が大きい反面リスクも大きいと言えます。
また、専門商社では、特定分野の海外企業の景気が悪化すると、もろにその打撃を受ける可能性もあります。
そのため、世界の政治経済の流れを把握しながら、特にリスクヘッジをしながらビジネスを展開する能力が必要です。
次に、商社業界では、エネルギーの需要が今後も拡大していくと予測されています。
特に、再生可能エネルギーに関する事業は国内外を問わず、発展が見込まれています。
そのため、新エネルギー事業に対して事業投資をする商社も増加傾向にあります。
世界の政治経済を見据えながら、ビジネスを拡大していくためには、需要のある事業に対して果敢に挑んでいく姿勢が必要です。
さて、商社業界の長期インターンに興味を持った方もいるのではないでしょうか。
数ある業界の中から、商社業界の長期インターンに参加するためには、どうすべきか気になりますよね。
特に、商社業界は学生に人気な業界なので、長期インターン選考を突破することは狭き門でしょう。
そこで、ここからは商社業界の長期インターンで求められる人材について解説していきます。
商社業界での長期インターンに参加したい学生は、ぜひ参考にしてみてください。
まず、商社業界で働くためには、タフな精神と体力が求められます。
商社業界の仕事は、責任が大きなものが多いです。
たとえば、1つの売買契約で数億円というお金が動くこともあります。
そのため、この契約を結べるかどうかで今後のビジネスの成否が決まるなんて交渉も存在するのです。
従って、責任の大きい仕事と緊張のある環境に押しつぶされないタフな精神が必要です。
また、商社業界の仕事は社外を歩き回ったり、海外出張をしたりすることが多いため、肉体的な体力も必要とされます。
続いて、常識にとらわれない柔軟な発想も商社業界で長期インターンをする際に求められることです。
商社業界は、非常に多くの製品やサービスを扱っており、業務も事業ごとに部署が分かれています。
しかし、商社業界では1つの部署の仕事を継続して担当するわけでなく、短期スパンで様々な業務を経験します。
そのため、様々な業務に対応できる柔軟性や好奇心が求められ、さらにはこれまで経験した仕事を他部署に活かすことができるような発想力も必要です。
加えて、世界の政治経済は日々進化するため、常識にとらわれない新しい考え方が学生に求められています。
最後に、商社業界の長期インターンで求められるものは、語学力です。
先ほども述べましたが、商社業界は海外企業とのビジネスも盛んです。
そのため、海外企業との取引や海外出張も多くなっています。
なので、グローバルな世界で働くためには語学力が必要です。
部署によって、語学を使用する頻度は異なりますが、語学力があることに越したことはありません。
また、幅広い業務を経験するためにも語学力はあった方が良いでしょう。
それでは、商社業界の長期インターンではどのような仕事を行うのかを見ていきたいと思います。
商社業界には、一般的な職種から専門的な職種まで、幅広い職種があります。
そのため、長期インターンで募集している職種も多いです。
より自分に合った長期インターンに参加するためにも、各職種がどのような仕事を行うのか理解しましょう。
1つ目の職種は、マーケティングです。
マーケティングは、WEBマーケティングを行うことが多いでしょう。
具体的な仕事内容は企業によって異なりますが、マーケティングは事業の基礎部分であるため、非常にやりがいのある仕事と言えます。
そして、マーケティングの長期インターンでは、分析力や正確性を身に着けることができます。
様々な視点から物事を見ることが好きな方、大きな責任ある仕事を任されたい方は、ぜひマーケティング職に応募してみてください。
2つ目の職種は、広告です。
広告では、メディアの広告運用やPR広告の制作、さらには広告の分析などを行います。
商品の売上を伸ばす点に関して、広告は大きな影響力を持っているため、非常に重要な職種と言えます。
そして、広告の長期インターンでは、文章作成力や情報収集力を身に着けることができます。
世の中の流行は一瞬にして変化するため、時代の最前線を行く広告制作ができる長期インターンは、就活だけでなく今後の活動にも大きく活かせるでしょう。
3つ目の職種は、営業です。
営業は、会社の顔と呼ばれるほど、花形の職種です。
数多くある職種の中でも、社外とのコミュニケーションが多い職種なので、対人能力を身に着けることができます。
さらに、他企業の社会人と接する中で、ビジネスマナーも早く身に付くでしょう。
また、営業はタフな精神と体力が特に求められる職種であるため、壁を乗り越えていける力がある人に向いています。
数字的な結果を出すことは難しいですが、就活やその後の進路を見据えると、長期インターンの中でも営業職は特におすすめです。
4つ目の職種は、企画です。
企画では、新事業の立ち上げや商品のプロデュースなどを行います。
そのため、企業の方向性を決めるという点で責任がある職種です。
そんな企画職の長期インターンでは、クリエイティブ力だけでなく、プロジェクトのマネジメント力も身に着けることができます。
0から1を作る経験は、社会に出て働いたことのない学生にとって貴重な機会なので、人と違ったアイデアを持っている方は、ぜひ応募してみてください。
5つ目の職種は、デザイナーです。
デザイナーはここまでご紹介した職種とは違い、専門的な職種要素が強いです。
商社業界におけるデザイナーの仕事は、WEBデザインを任されることが多いでしょう。
そして、デザイナーの長期インターンでは、PCスキルだけでなく分析力を身に着けることができます。
そのため、デザイナーの長期インターンは、ペルソナに刺さるようなデザインをコツコツと制作できる人に向いています。
6つ目の職種は、エンジニアです。
エンジニアは、WEBサイトの立ち上げや拡張などを行います。
そして、エンジニアの長期インターンでは、技術を身に着けるだけでなく、他部署との連携が多いため、責任感を養うこともできます。
商社業界の長期インターンでエンジニアとして働くためには、ある程度のプログラミングに対する知識やスキルが必要です。
そのため、プログラミングを独学で学んでいる方や、実践力を高めたい方におすすめの職種と言えます。
さて、ここまでの解説で実際に商社業界の長期インターンに応募してみようと思った方もいるでしょう。
しかし、初めての長期インターン選考だと、何から準備すべきか迷いますよね。
そこで、最後に商社業界の長期インターンの選考対策、なかでも面接対策について解説したいと思います。
これから商社業界の長期インターンに応募する学生は、ぜひ参考にしてみてください。
まず商社業界の長期インターンの選考面接で問われることは、志望度に関する質問です。
一般的な志望動機ももちろん必要ですが、商社業界では、「なぜ数多くある商社のなかから自社を志望しているのか」という質問に答えられるかが重要です。
応募した商社ならではのビジネスや独自のビジョンなど、その企業を選んだ理由を明確に述べましょう。
また、商社には総合商社と専門商社があるため、総合商社の選考を受ける際は「総合商社の魅力は何か」という問いにも答えられるようにしておくと良いです。
従って、商社業界の長期インターンの選考面接を受ける際は、なぜ商社業界なのかに加えて、総合商社か専門商社か、その企業を選んだ理由は何かというように、他の選択肢がある場面で細かく志望動機を述べることをおすすめします。
次に商社業界の長期インターンの選考面接で問われる内容は、ビジネス視点に関する質問です。
商社業界のビジネスは非常に多岐に渡るため、長期インターンでは携わりたい仕事内容を問われます。
そして、長期インターンでは社員と同様の実務業務を任されるため、会社のビジネスを担う1人として働くことになります。
そのため、会社のビジョンやビジネスモデルを理解しているかを確認するために、「どの業界・企業に事業投資すべきか」という応募者のビジネス視点を問う質問もされます。
こういった質問に対しては、自分の考えを率直に述べることも重要ですが、会社の考え方や方向性と合致した回答をすることをおすすめします。
最後に、長期インターンの選考面接では、逆質問をしましょう。
逆質問では、長期インターンに対する意欲や、業界・企業に対する理解度を図っています。
そのため、長期インターンの選考面接で逆質問をしないと参加意欲が無かったり、企業への理解が足りなかったりする学生だなと思われてしまいます。
なので、長期インターンの仕事内容に関することや、企業が大切にしている考えなど、気になることを素直に質問してみましょう。
しかし、ネガティブな内容や、給与面に関する質問ばかりをしてしまうと印象が悪くなる可能性もあるので、注意が必要です。
逆質問は思い浮かばない時は、面接担当者の仕事内容や、働くうえで大切にしていることなど、会社全体に対する回答ではなく、1社員としての考えを聞くこともおすすめです。
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