中小企業とは、常用労働者が1000人以下の企業を指し、100~999人を中企業、10~99人を小企業と分類します。
資本金に関しては、製造業などは総額3億円以下、卸売業では総額1億円以下、サービス業・小売業の場合は総額5千万円以下と定義されています。
社員数が少ない中小企業では、大企業より早く昇給、昇進しやすい傾向があります。
また、大企業よりも地域に密着した仕事ができるため、人間関係の構築を密にできる点もメリットと言えます。
中小企業が「優良」かどうかは、人それぞれの判断によって異なります。
なぜなら、「優良」と捉える基準は個人間で異なるため、自分の中で「優良」とは何かを定義しなければならないからです。
たとえば、「残業が少ない」ことが優良に該当するのか、「女性のキャリアアップ」が優良なのか、「IT化に積極的」なのが優良なのかなどです。
優良中小企業を探している人は、まず自分にとっての「優良」とは何かを定義し、それに当てはまる企業を見ていきましょう。
優良中小企業を探したいけれど、なかなか見つからないと悩んでいる人がいると思います。
名前を知らない企業の求人を見つけていくのは大変ですよね。
そこで、ここからは優良中小企業を探す方法を6つ紹介していきます。
知っている会社が少ない人は、就活エージェントから紹介してもらう方法がおすすめです。
就活エージェントでは、あなたが働きたいと思う条件に合っている企業を紹介してもらうことができます。
面談などを通して、就活の軸や性格の特徴を分析してもらえるため、より自分に合う企業がどんな企業かがわかります。
また、紹介してもらう企業がエージェントと繋がりがあるため、選考のアドバイスをもらえたりもしますよ。
一度に多くの企業を見たいという人は、求人掲載サイトで探すのがおすすめです。
求人掲載サイトでは、一気に複数の求人を比較検討できるため、取捨選択がしやすいです。
また、条件を絞って検索をかけられるため、自分が求めている企業を見つけやすいという特徴もあります。
さらには、サイトがおすすめする求人も知れるため、新たな分野の企業と出会えるチャンスもあるでしょう。
1人で就活を進めるのは不安という人は、大学の就職支援課で紹介してもらいましょう。
大学の就職支援課には、大学と繋がりがある企業の情報があります。
そのため、OBOGがいる企業も多く、実際に働いている社員から話を聞ける機会もあるかもしれません。
選考の準備で困った時にも頼れる存在になるので、心強い人がいると安心する人には就職支援課の活用がおすすめです。
中小企業で働いているOBOGや友人から紹介してもらうのも一つの方法です。
知り合いから紹介や推薦を受けて選考を受ける採用をリファラル採用と言います。
リファラル採用はアメリカで主流の採用でしたが、近年は日本でもベンチャー企業をはじめとして採用している企業が増えてきました。
友人からの紹介であれば、リアルな情報を教えてもらうことができます。
また、自分のことをよく知っている友人であれば、自分が本当にその会社に合うかどうかも判断してもらえるため、ミスマッチが起きにくくなります。
会社のことを良く知ってから選考に進みたい人は、中小企業の会社説明会に参加することが一番おすすめです。
会社説明会では、実際に社員の話が聞けるため、どんな雰囲気の会社かどうかを掴むことができます。
また、疑問に思っていることをその場で聞けるため、不安要素を解消することにもつながります。
どの企業がいいか迷っている人は、一度にたくさんの企業と出会える合同説明会に参加してみましょう。
優良中小企業を一発で見つけたいという人は、ホワイト企業認定を受けている企業を探すことがおすすめです。
ホワイト企業認定とは、残業時間や福利厚生、財務指標など7つの基準をもとに、認定された企業を指します。
ホワイト企業認定を受けている企業は国のサイトを活用したり、認定マークで判断したりと探す方法がいくつかあります。
ホワイト企業100選などWEBの記事でも簡単に探せるので、ぜひ一度検索してみてください。
就活では大企業だけでなく、中小企業の選考も受ける人がほとんどです。
数多くある企業の中にはブラック企業と呼ばれる企業もあるため、選考を受ける際は優良企業を選びたいですよね。
そこで、ここでは優良中小企業の選び方を4つ解説していきます。
まず、優良中小企業を選ぶ際は、自分の中で「優良」とは何かを言語化しましょう。
なぜなら、残業が少ないことを優良と捉える人もいれば、福利厚生の充実度を優良と捉える人もいるからです。
優良の基準を定めておくことで、その基準に従って企業を選定できるため、自分に合う企業を見つけることにつながりますよ。
言語化が難しい人は、逆に優良ではない企業とはどんな企業かを考えてみましょう。
優良中小企業を選ぶには、同じ軸をもとに複数社で比較検討することがおすすめです。
会社の財政状況や給与、有給休暇日数、残業時間など、自分にとっての優良の基準をもとにそれに当てはまる企業を並べてみましょう。
同じ基準でも度合は企業によって異なることがわかり、より自分に必要な要素が見えてきます。
また、比較検討することで新たな基準や大切にしたいことが出てきたりもして、企業選びの基準が明確になっていきますよ。
優良中小企業を受けたい人は、まずは気になっている企業の説明会やインターンに応募してみましょう。
企業の情報はインターネットでもたくさん知ることができますが、温度感を感じるためにはやはり対面や社員の話が一番です。
そのため、選考に進むか進まないかに限らず、説明会やインターンに参加することをおすすめします。
オフラインであれば、肌間で優良かどうか考えることができるため、判断材料が増えますよ。
就活の選考では、書類選考の次に面接選考を受けます。
しかし、数回の選考だけで優良企業かどうか判断するのは難しいです。
なぜなら、選考は学生の情報を聞く機会であり、企業の話を聞く場ではないからです。
そのため、優良中小企業を選ぶためには、面接だけでなく社員面談をすることをおすすめします。
社員面談が選考の一部になるのではと不安な方もいると思いますが、ほとんどの場合は選考の要素はありません。
なぜなら、企業も学生の不安を取り除いてほしいと思い、面談をセッティングするからです。
大手だけでなく優良中小企業にも視野を広げようとしている方がいると思います。
しかし、世の中には数え切れないほどの企業があるため、企業選びは簡単ではありません。
そこで、最後に中小企業で働くにあたって事前に知っておきたいことを5つピックアップし、解説していきます。
まず、中小企業は大手企業と異なり、人員が少ないです。
そのため、業務範囲が広くなる場合が多いです。
業務範囲が広くなるとは、人員不足により本来は担当ではない業務もこなさなければならないということです。
反対に、さまざまな業務を経験でき、職種に限らない実務経験が積めるとも言えます。
中小企業の特徴として、やはり人員が少ない課題があり、マンパワーに頼らざるを得ない場面もあります。
そのため、担当範囲外の業務をこなすだけでなく、時には残業が多くなることもあるのです。
優良中小企業の基準が「残業が少ない」ことである人は、人員不足による残業増加のない企業を選ぶようにしましょう。
中小企業の場合、大手企業のように給料や福利厚生に満足いかない場合があります。
なぜなら、大手企業の方が各種手当やボーナスなどが充実しているからです。
また、制度が整っていたり、外部のサービスを使っていたりすることから、福利厚生も大手企業の方が手厚い傾向があります。
優良中小企業の基準が「給料や福利厚生の充実」である人は、その基準で中小企業を探していきましょう。
中小企業は社員数が少ないことから、社員同士の仲が深く、アットホームな雰囲気を強みとしていることがあります。
アットホームな雰囲気が働きやすいと感じる人もいますが、デメリットも存在します。
たとえば、休日にイベントが多かったり、仲間意識が強いことから残業を断れなかったりなどです。
この点がデメリットに感じるかどうかは人それぞれなので、ワークライフバランスやプライベートの充実などさまざまな視点から考えていきましょう。
中小企業は大手企業と比較して、研修制度が整っていない場合があります。
新入社員は入社後すぐに本業務に入るのではなく、ある程度の研修を積みます。
しかし、人員不足によりすぐに働き手が必要であったり、教育担当者を作れなかったりといった要因で十分な研修を受けられない場合があるのです。
研修の有無が気になる人は、説明会や面接時に研修内容について質問してみましょう。
今回は、優良中小企業の探し方について解説しました。
優良かどうかは人それぞれの基準によるため、自分にとっての優良は何かを言語化しましょう。
そして、さまざまな探し方を試し、自分に合っている企業の探し方を見つけていきましょう。