大学院に進学するか迷う人へ|院進か就職か、決める前に「両方を少し試す」
大学院に行くか、就職するか。研究が好きなのか、就職が怖いだけなのか、自分でもよく分からない。そんな学部3年前後の大学生に向けて、迷いの正体と、後悔しにくい決め方をまとめました。
院進か就職かで迷うのは、研究も仕事も、まだ中身を知らないまま比べているからです。頭の中で比べ続けるより、両方を少しずつ試してから決めると、どちらを選んでも納得しやすくなります。
- 研究は、研究室で試す卒業研究に本気で取り組み、先輩の毎日を近くで見ます。「結果が出ない時期も、このテーマを考えていたいか」が分かります
- 仕事は、実際に働いて試す説明会では、働く毎日は見えにくいです。会社の中で手を動かすと、就職した自分を想像できるようになります
- 院に進んでも、働いて試す道は残るどちらかを選んだら、もう片方が永遠に閉じるわけではありません
この記事は、院進を勧めるものでも、止めるものでもありません。あなたが自分で決めるための材料をそろえる記事です。
迷いが終わらないのは、どちらも想像で比べているから
「大学院 進学 迷う」と調べると、院進のメリットとデメリットが並んだ記事がたくさん出てきます。読むほど、かえって決められなくなることがあります。
理由は、比べている2つが、どちらもまだ想像だからです。研究のイメージは授業や先輩の話から、仕事のイメージは説明会や就活の噂から作られています。想像どうしを比べても、答えは出ません。
「就職活動の際、自分が本当に興味を持って取り組む仕事や、適性がある分野を見つけるには、実際にその環境で働いてみないと分からない部分が多いと感じています。」
FUNDiTで長期インターンをした学生の体験談
迷いが長引くのは、優柔不断だからではありません。判断の材料が足りないだけです。材料は、考えるより試すほうが早く集まります。研究と仕事、両方を少しずつ体験すると、迷いの中身がはっきりしてきます。
院進の迷いが強くなる瞬間
ふだんは先送りできても、ある場面で急に「決めなきゃ」が迫ってきます。時期は大学や専攻、研究室によって違いますが、思い当たるものはありませんか。
- 研究室やゼミを選ぶとき「院に行く前提で選ぶべき? 就職するなら関係ない?」
研究室の選び方が、その先の進路とつながって見えてくる
- 夏のインターンの募集が始まったとき「応募しないと、就職の道が閉じる気がする」
周りがESを書き始め、自分だけ止まっているように感じる
- 周りが院試や推薦の話をし始めたとき「みんな行くなら、自分も行ったほうがいいのかな」
理系では、研究室の雰囲気に流されそうになることもある
- 卒業研究が始まったとき「研究って、こんなに地道なんだ。続けられるかな」
思っていたより楽しい人も、しんどい人もいる
どの瞬間も、決める材料がないまま決断を迫られている点は同じです。だから、迷う前に少しでも材料を集めておくと楽になります。
あなたの迷いはどれ?4つのタイプ
同じ「院進か就職か」でも、迷いの中身は人によって違います。心の声がいちばん近いものを選んでみてください。
「このテーマ、もっと続けてみたい」
やること研究を軸に考えつつ、院を出たあとの仕事も一度見ておく
避けたい就職の道を一度も見ずに決める
「研究室のみんなが行くし、自分も行くものなのかな」
やること院で何をしたいかを、1つ言葉にできるか確かめる
避けたい流れだけで決めて、あとで理由を探す
「働く自分が想像できない。もう少し学生でいたい」
やること働くことを、学生のうちに小さく試す
避けたい怖さの正体を確かめないまま、院進で先送りする
「研究も仕事も、正直どんなものか分からない」
やること研究と仕事を、両方少しずつ試す
避けたい比較の記事を読み続けて、時間だけが過ぎる
Cの人も、院進が間違いというわけではありません。働くことを試してみて「やっぱり研究がしたい」と思えたら、それは逃げではなく選んだ進学です。働く怖さそのものが大きい人は、働く自信がない大学生へも読んでみてください。
研究を試す:研究室の中でできること
研究が自分に合うかは、授業の成績だけでは分かりません。研究は、答えが分からないことを長い時間かけて考える仕事に近いからです。学部のうちに、次のことを試してみましょう。
- 卒業研究に、本気で取り組んでみるうまくいかない日が続いたとき、自分がどう感じるかが一番の材料になります
- 院生の先輩に、ふだんの毎日を聞く楽しいところだけでなく、しんどい時期や、院を出たあとの進路も聞きます
- 指導教員に、正直に迷っていると話す研究室の忙しさや院進後の流れは、研究室や専攻で大きく違います。直接聞くのが確実です
- 研究室のゼミや発表を聞きに行く配属前でも、興味のある研究室の雰囲気を知る機会になります
試したあとに、自分に聞いてみてください。「結果が出ない時期も、このテーマのことを考えていたいか」。うなずけるなら、研究はあなたにとって有力な選択肢です。
仕事を試す:働く中身が見える方法を比べる
就職のほうも、試し方はいくつかあります。ただ、方法によって「仕事の中身がどこまで見えるか」が大きく違います。よく選ばれる5つを、3つの条件で比べました。
中身が見える自分で
手を動かす続けて
向き不向きが分かる
業界や会社の名前を広く知りたい人に
理系の就職先や、院卒の働き方を聞きたい人に
会社や業界の雰囲気をつかみたい人に
働くこと自体に慣れたい人に。就職先の仕事とは離れやすい
「就職した場合の仕事」を、学生のうちに試したい人に
よく当てはまるある程度当てはまりにくい
長期インターンは、会社の中で社員と一緒に仕事を進めます。数か月続けるので、1日だけでは分からない「この仕事を続けたいか」まで見えてきます。院進か就職かを決める材料として、自然な選択肢です。
ただし、週に何日か、決まった曜日に働くことが多いです。研究室の予定とぶつかるなら無理はせず、指導教員と相談しながら時期を選びましょう。理系の組み方は理系の長期インターンにまとめています。
「やはり何事もやってみないとわからないので、迷ってるならやってみようと伝えたいですね。」
化学を専攻しながらログラスで長期インターンをした学生の体験談
試したあとの決め方
研究と仕事を少しずつ試すと、気持ちが動く方向が見えてきます。次のサインを、自分に当てはめてみてください。
- うまくいかない実験や調べものでも、次を考えるのが楽しい
- 院で深めたいテーマを、1つ言葉にできる
- 働いてみて、仕事より研究のほうが気になった
- 働いてみて、仕事の手応えが思ったより楽しかった
- 院に行く理由が「就職が怖い」以外に見つからない
- 研究より、早く人や社会と関わる仕事がしたい
どちらのサインも混ざる人もいます。そのときは、決める期限を決めましょう。研究室の配属や院試の出願など、自分の大学の締め切りから逆算して「この日までに試せることを試す」と区切ると、迷いが終わりやすくなります。
院試や推薦の時期、研究室の忙しさは、大学・専攻・研究室で大きく違います。友達の話やネットの情報で決めつけず、大学の案内と指導教員に必ず確かめてください。
院に進んでから、働いて試す道もある
院進を選んでも、仕事を試す道は閉じません。研究を優先しながら、空いた時間で長期インターンをする院生もいます。院を出たあとの就職を考える材料にもなります。
院生になってからの両立の組み方は、大学院生の長期インターンにまとめています。
学部生のうちに試すにしても、院に入ってから試すにしても、知っておきたいことが2つあります。
- 会社によって、任される仕事の中身が大きく違う社員と一緒に考える仕事を任される会社もあれば、同じ作業だけが続く会社もあります。求人票では、この差はほとんど見えません
- 良い会社ほど、受かるのは難しい学生に本気で向き合う会社には、応募が集まります。研究との両立の条件を整理し、準備してから応募しましょう
よくある質問
就職が怖いから院進するのは、逃げですか?
文系でも、大学院に行くか迷うのは普通?
院進か就職か、いつまでに決めればいい?
学部3年で長期インターンを始めても、研究と両立できる?
長期インターン選びも相談できます
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