長期インターンのESでは多くの応募者が書類段階で不通過となります。通過するESには共通パターンがあり、それを知っているかどうかで結果が大きく変わります。ここでは、実際に通過したESの構成と、よくある不合格パターンを具体例付きで紹介します。
長期インターンのESは就活ESと何が違うのか
就活のESと長期インターンのESには、いくつかの重要な違いがあります。最大のポイントは「文字数が短い」「求められるレベルが異なる」ことです。
| 比較項目 | 長期インターンES | 就活本選考ES |
|---|---|---|
| 文字数 | 200〜400字が多い | 400〜800字 |
| 設問数 | 1〜3問 | 3〜5問 |
| 提出方法 | Webフォーム・メール | マイページ・郵送 |
| 評価基準 | やる気・稼働時間・基礎力 | 志望度・適性・論理性 |
| 通過率 | 30〜40% | 20〜50%(企業による) |
長期インターンのESは文字数が少ない分、「限られた文字で要点を伝える力」が求められます。ダラダラと背景を書くのではなく、結論から入りましょう。
ESでよく聞かれる3大質問と書き方
質問1:志望動機(なぜこのインターンに応募したのか)
志望動機は「なぜ長期インターンか」×「なぜこの企業か」×「なぜこの職種か」の掛け合わせで書くと、説得力が生まれます。
NG例(200字):
「私は将来マーケティングに関わる仕事がしたいと考えています。そのため、実務経験を積むことが重要だと思い、長期インターンに応募しました。御社はマーケティングに力を入れていると知り、興味を持ちました。学生のうちに実践的なスキルを身につけたいです。」
→ 抽象的で、どの企業にも使い回せる内容。具体性がない。
OK例(200字):
「大学のゼミで消費者行動を研究する中で、デジタルマーケティングの分析手法に関心を持ちました。御社が運営する〇〇サービスのユーザー分析ブログを拝見し、データドリブンな意思決定の実例に惹かれました。GoogleアナリティクスやSQLの基礎は独学で習得済みです。実データでの分析経験を積み、施策立案から効果検証まで一気通貫で学びたく応募しました。」
→ 具体的な興味→企業研究の証拠→自分のスキル→何を学びたいかが明確。
質問2:自己PR(あなたの強みは何ですか)
自己PRはSTAR法(Situation→Task→Action→Result)で構成すると、簡潔かつ具体的に伝わります。
テンプレート構成:
- 結論:「私の強みは〇〇です。」(1行)
- 状況:「〇〇の活動で、△△という課題がありました。」(1〜2行)
- 行動:「そこで、□□を実行しました。」(2〜3行)
- 結果:「その結果、◎◎を達成しました。」(1行)
- 活かし方:「この経験を、御社の業務で〇〇に活かしたいです。」(1行)
OK例(300字):
「私の強みは、データをもとに仮説を立てて改善を回す力です。大学の学園祭で広報チームのリーダーを務めた際、前年のSNS投稿データを分析し、エンゲージメント率が高い投稿の共通点を抽出しました。その結果、リール動画を中心とした戦略に切り替え、公式Instagramのフォロワーを2ヶ月で800人から2,200人に増やしました。来場者アンケートでは『SNSを見て来た』が前年比3倍になり、集客にも直接貢献しています。この分析→仮説→実行→検証のサイクルを、御社のマーケティング業務でも実践したいと考えています。」
質問3:学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
長期インターンのESでは、ガクチカの完成度より「この人は主体的に動ける人か」を見ています。派手な実績は不要です。
書いてOKなネタ:
- ゼミ・研究活動での取り組み
- アルバイトでの改善提案・成果
- サークル・部活での役職経験
- 個人的な学習・資格取得
- ボランティア・留学経験
避けた方がよいネタ:
- 受け身の経験(「授業を真面目に受けた」)
- プライベートな趣味(ビジネスとの接点がない場合)
- チームでの成果を自分の手柄のように書く
通過するESの5つの共通点
共通点1:冒頭に結論がある
「私が応募した理由は〇〇です。」「私の強みは〇〇です。」と、最初の1文で結論を述べています。背景から書き始めるESは読まれません。採用担当は1通あたり30秒〜1分で判断しているからです。
共通点2:数字が入っている
「売上が上がりました」→「売上を前月比25%向上させました」。「SNSの運用を頑張りました」→「Instagramのフォロワーを3ヶ月で500人増やしました」。数字があると、成果の規模が一目でわかります。
共通点3:企業固有の情報が含まれている
通過するESは、その企業にしか書けない内容が入っています。「御社の〇〇というサービス」「先月のプレスリリースで発表された△△」など、企業研究をした証拠があると通過率が上がります。
共通点4:「やりたいこと」と「できること」のバランスが良い
「学びたい」だけでは受け身に見えます。「〇〇のスキルがある」「〇〇の経験がある」と、自分が提供できる価値も書きましょう。未経験でも、「独学で〇〇を学んでいる」「〇〇の資格を取得した」など、主体的な学習姿勢をアピールできます。
共通点5:読みやすい文章構成
1文が長すぎない(50字以内を目安)。段落が適切に分かれている。専門用語を使いすぎない。これらの基本的な文章力も評価対象です。
不合格になるES 4つのパターン
パターン1:使い回し感が出ている
「御社」ではなく別の企業名が残っている、というケアレスミスは論外ですが、それ以外にも「どの企業にも当てはまる内容」は使い回しと見抜かれます。企業ごとにカスタマイズしましょう。
パターン2:抽象的すぎる
「コミュニケーション力があります」「リーダーシップを発揮しました」だけでは伝わりません。具体的なエピソードと数字で裏づけてください。
パターン3:ネガティブな表現が多い
「〇〇ができません」「経験がありません」と正直に書きすぎると、弱みが目立ちます。「〇〇は未経験ですが、現在△△を学習中です」とポジティブに変換しましょう。
パターン4:文字数が足りない
指定文字数の90%以上を埋めるのが最低ラインです。300字指定で150字しか書いていないESは「志望度が低い」と判断されます。
職種別・ESで書くべきポイント
| 職種 | アピールすべきスキル・経験 | NGワード |
|---|---|---|
| 営業 | 対人コミュニケーション力、目標達成経験、粘り強さ | 「人と話すのが好き」(浅い) |
| マーケティング | データ分析経験、SNS運用実績、仮説思考 | 「SNSをよく使う」(消費者目線すぎ) |
| エンジニア | プログラミング経験、ポートフォリオ、技術ブログ | 「プログラミングに興味がある」(実績なし) |
| ライター | 文章力の証明(ブログ・note)、リサーチ力 | 「文章を書くのが好き」(根拠なし) |
| 企画・事業開発 | 論理的思考、問題解決経験、提案実績 | 「アイデアマン」(自称は信用されない) |
ES提出前の最終チェックリスト
提出直前に以下の項目をすべて確認してください。1つでも「いいえ」があれば修正しましょう。
| 項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 1. 結論ファースト | 各設問の1文目が「答え」になっているか |
| 2. 具体的な数字 | 最低1つは定量的な数字を入れているか |
| 3. 企業固有の情報 | 他社にも使い回せる内容になっていないか |
| 4. 文字数 | 指定文字数の90〜100%を満たしているか |
| 5. 誤字脱字 | 声に出して読み直したか |
| 6. 文末の統一 | 「です・ます」調で統一されているか |
| 7. 一文の長さ | 50字以内に収まっているか |
| 8. 主語と述語の対応 | 主語のねじれがないか |
| 9. 受動態の排除 | 「〜された」を「〜した」に直せるか |
| 10. 抽象表現の排除 | 「頑張った」「成長した」を具体化しているか |
| 11. 時系列の整合性 | エピソードの時期がおかしくないか |
| 12. 志望動機との整合性 | 自己PRと志望動機がつながっているか |
| 13. 嘘や盛りすぎ | 面接で深掘りされて困る内容はないか |
| 14. 読みやすさ | 第三者に読んでもらって伝わるか |
| 15. 提出先の確認 | 企業名・ポジション名を間違えていないか |
よくある質問
ESの文字数が少なすぎる場合はどうすれば?
エピソードの具体性を深掘りしましょう。「何をしたか」だけでなく「なぜそうしたか」「どんな困難があったか」「どう乗り越えたか」を加えると、自然に文字数が増えます。
長期インターン未経験でも通過できますか?
もちろんです。ほとんどの応募者は未経験です。アルバイト・ゼミ・サークルなどの経験から、主体性や学習意欲をアピールすれば十分通過できます。
ESは手書きですか?
長期インターンのESは、ほぼ100%がWebフォームまたはメールでの提出です。手書きが求められることはまずありません。
写真は必要ですか?
不要なケースがほとんどです。求められた場合は、就活用の証明写真ではなく、清潔感のある普段の写真でOKです。
まとめ
ESは「自分の経験をどう伝えるか」の勝負です。構成のコツを押さえれば、通過率は確実に上がります。まずは1本、この記事の型に沿って書いてみましょう。