「辞めたい」と思っているなら、まずそう感じる自分を責めないでください。長期インターンを途中で辞める人は珍しくありません。珍しいことではありません。大切なのは、衝動的に辞めるのではなく、正しい手順で円満に退職することです。
辞めたいと感じる理由TOP5
長期インターンを辞めたいと思う理由は、大きく5つに分類できます。
| 順位 | 理由 | 割合(推定) |
|---|---|---|
| 1位 | 学業との両立が難しい | 35% |
| 2位 | 業務内容がつまらない・合わない | 25% |
| 3位 | 人間関係のストレス | 15% |
| 4位 | 就活に集中したい | 15% |
| 5位 | 他にやりたいことができた | 10% |
辞める前にやるべき3つのこと
1. 辞めたい理由を言語化する
「なんとなく辞めたい」では、次のインターンでも同じことが起きます。紙に書き出して、原因を特定しましょう。
- 業務内容に不満があるのか、それとも人間関係か
- 時間的な問題なら、勤務日数を減らせば解決するのか
- スキルが足りないと感じているなら、サポートを求めれば改善するか
- 単純に飽きているだけではないか(3ヶ月目に多い)
2. 上司やメンターに相談する
辞める前に、一度は上司やメンターに率直に相談してください。「実はこういうことで悩んでいる」と伝えるだけで、勤務条件の調整や業務内容の変更で解決するケースは多いです。
相談せずにいきなり「辞めます」と言うのは、双方にとって最悪のパターンです。企業は突然の退職に備えて引き継ぎ準備をする時間がなくなり、あなた自身も「相談すれば解決できたかもしれない」という後悔が残ります。
3. 辞めた後の計画を立てる
「辞める」のは手段であって、目的ではありません。辞めた後に何をするかを決めてから退職するのが理想です。
- 学業に集中するなら、テスト期間が終わるまで続けて円満に退職する
- 別のインターンに移るなら、次の内定をもらってから退職を申し出る
- 就活に集中するなら、就活のスケジュールを具体的に立てる
円満に辞めるための5ステップ
STEP 1:退職の意思を固める
上司に相談しても解決しなかった場合、退職の意思を固めます。「辞めるかも」ではなく「辞めます」と決断してください。中途半端な態度は、かえって周囲を困らせます。
STEP 2:退職を申し出る(最低2週間前、できれば1ヶ月前)
法律上は2週間前の申し出で退職できますが、引き継ぎを考えると1ヶ月前がマナーです。メールではなく、直接対面(またはビデオ通話)で伝えましょう。
伝え方の例:
「お時間をいただきありがとうございます。大変お世話になっているのですが、学業との両立が難しくなってきたため、〇月末をもって退職させていただきたいと考えています。引き継ぎについては、しっかり対応させていただきます。」
避けるべき伝え方:
- LINE・Slackのメッセージだけで済ませる
- 「明日から来ません」と即日退職する
- 理由を聞かれて「つまらないから」と正直すぎる回答をする
- 同僚に先に話してしまい、上司が後から知る
STEP 3:引き継ぎ資料を作る
自分が担当していた業務の引き継ぎ資料を作成します。以下の内容を含めてください。
- 担当業務の一覧と、それぞれの進め方
- 使用しているツール・アカウント情報
- 定例業務のスケジュール
- 進行中のプロジェクトの状況
- 関係者の連絡先
引き継ぎ資料を丁寧に作る人は、退職後も良い関係が続きます。手を抜くと「あの人は最後に迷惑をかけて辞めた」という印象になります。
STEP 4:最終出勤日までしっかり働く
退職が決まった途端にモチベーションが下がり、遅刻や早退が増える人がいます。最終日まで今まで通り(できればそれ以上に)しっかり働くことが、円満退職の最大のポイントです。
STEP 5:最終日に感謝を伝える
最終出勤日には、お世話になった人に直接お礼を言いましょう。簡単なメッセージカードを渡す、Slackで感謝のメッセージを投稿する、などの方法があります。菓子折りは必須ではありませんが、持参すると印象は良いです。
辞める理由別・ベストな伝え方
理由が「学業との両立が難しい」の場合
最も理解を得やすい理由です。「ゼミの活動が本格化するため」「卒論の執筆に集中したいため」など、具体的な学業イベントを添えるとさらに説得力が増します。
理由が「業務内容が合わない」の場合
「やりたいことが変わった」とポジティブに伝えましょう。「つまらない」「期待と違った」とネガティブに言うのはNGです。
OK:「インターンを通じて自分の適性を見つめ直し、エンジニアリングよりもマーケティングに強い関心を持つようになりました。新しい領域に挑戦したいと考えています。」
理由が「人間関係」の場合
人間関係を退職理由として伝えるのは避けた方が無難です。「学業」や「キャリアの方向性」を表向きの理由にしましょう。パワハラ・セクハラなどのハラスメントが原因の場合は、まず大学のハラスメント相談窓口に連絡してください。
理由が「就活に集中したい」の場合
3年生の秋〜冬にかけて多い理由です。「本選考が始まるため」と素直に伝えてOKです。企業側もインターン生が就活で卒業していくことは承知しています。
辞めた後に気をつけること
SNSでネガティブな投稿をしない
Xやインスタで「前のインターン先、ブラックだった」のような投稿は絶対にNGです。退職後もSNSは見られています。就活の面接で「あの投稿はなんですか?」と聞かれるリスクもあります。
機密情報を持ち出さない
NDA(秘密保持契約)に署名している場合、退職後も守秘義務は続きます。顧客リスト、売上データ、未公開のプロジェクト情報などを外部に漏らさないでください。
退職した企業の関係者とのつながりを維持する
円満に退職した場合、元上司や同僚は将来のキャリアにおいて貴重な人脈になります。LinkedInやFacebookで繋がっておくと、就活時に推薦をもらえることもあります。
「辞めたいけど辞められない」ケースへの対処
「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われた場合
違法です。雇用契約であれば、労働者には退職の自由があります(民法627条)。このような脅しを受けた場合は、大学のキャリアセンターや労働基準監督署に相談してください。
「引き継ぎが終わるまで辞められない」と言われた場合
引き継ぎに協力する姿勢は大切ですが、退職日を無期限に延ばす義務はありません。「〇月〇日を退職日とし、それまでに可能な範囲で引き継ぎを行います」と期限を明確にしましょう。
退職を言い出せない場合
メールで退職の意思を伝えるのも、法的には有効です。対面で言い出しにくければ、まずメールで「退職について相談したいのですが、お時間をいただけますか」とアポイントを取るところから始めてください。
よくある質問
最低何ヶ月は続けるべきですか?
3ヶ月が一つの目安です。最初の1ヶ月は業務を覚える期間、2ヶ月目で少し慣れ、3ヶ月目で成果が見え始めます。1ヶ月で辞めると、ガクチカとしても使いにくいです。ただし、明らかなミスマッチやハラスメントがある場合は、期間に関係なく辞めて構いません。
辞めたインターンは履歴書に書くべきですか?
3ヶ月以上の経験があれば、書いた方がプラスになることが多いです。1ヶ月未満で辞めた場合は、書かなくても問題ありません。面接で「なぜ辞めたのか」と聞かれたら、「キャリアの方向性を見直すきっかけになった」とポジティブに説明できれば大丈夫です。
辞めた企業にもう一度応募できますか?
企業によりますが、円満に退職した場合は再応募を受け付ける企業もあります。退職時の振る舞いが良ければ、むしろ歓迎されることもあります。
退職届は必要ですか?
長期インターンの場合、正式な退職届が必要なケースは少ないです。多くはメールやSlackでの通知で完了します。ただし、雇用契約書に「退職届の提出」が記載されている場合は従ってください。
まとめ
辞めたいと思うこと自体は悪いことではありません。大切なのは、感情的に行動せず、正しい手順で次のステップに進むことです。
