電通と博報堂の二大巨頭、そしてサイバーエージェントやオプトに代表されるデジタル広告の新勢力――広告・マスコミ業界は、クリエイティブとビジネスが交差する独特の世界です。この記事では、広告代理店・PR会社・メディアの違いから、インターンで経験できる仕事、広告業界ならではのキャリアパスまでを解説します。
広告・マスコミ業界の構造
総合広告代理店
電通、博報堂DYグループが二強。テレビCM、新聞広告、交通広告などマス広告からデジタル広告まで、クライアント企業のコミュニケーション戦略全体を設計・実行します。メディアプランニング(どの媒体にいくら投下するか)、クリエイティブ制作、PR戦略など守備範囲が非常に広い。
デジタル広告代理店
サイバーエージェント、オプト、セプテーニなどが代表格。Google広告、Meta広告、TikTok広告などのデジタル広告運用に特化しています。データドリブンなアプローチでROI(投資対効果)を最大化するのが仕事。PDCAの回転が速く、インターン生にも早期から実務が任されるケースが多い。
PR会社
ベクトル、プラップジャパン、サニーサイドアップなど。メディアリレーション(記者との関係構築)、プレスリリース作成、記者会見の企画など、企業の情報発信を支援します。広告とPRの違いは「お金を払って枠を買うのが広告、メディアに取り上げてもらうのがPR」です。
テレビ・新聞・ラジオ(マスメディア)
日本テレビ、TBS、朝日新聞、読売新聞など。ジャーナリズムとビジネスの両面を持つ組織で、記者、ディレクター、プロデューサー、広告営業などの職種があります。近年はデジタルシフトが加速し、動画配信やWebメディアの運営にも力を入れています。
広告・マスコミ業界インターンの仕事内容
メディアプランニング補助
クライアントの予算を最適に配分するため、各メディア(テレビ、Web、SNS、OOH等)のリーチやCPM(千人あたりのコスト)を分析し、プランを作成する業務です。広告業界の心臓部ともいえる仕事で、メディアの特性を体系的に理解できます。
デジタル広告の運用
Google広告やMeta広告の管理画面を操作し、広告のクリエイティブ、ターゲティング、予算配分を最適化する実務です。CPA(顧客獲得単価)やCTR(クリック率)といった指標をリアルタイムで追いかけ、日々改善を繰り返します。
コピーライティング / クリエイティブ制作
SNS広告のキャッチコピー、バナー画像の企画、動画広告のシナリオ作成など。「たった一行のコピーでCTRが2倍になる」体験ができるのが広告業界の面白さです。
クライアントワーク / 営業
広告主(クライアント)との打ち合わせに同席し、課題のヒアリングや提案書の作成をサポートします。クライアントの事業を深く理解し、最適なコミュニケーション戦略を提案する経験は、ビジネスの基礎体力を飛躍的に高めます。
広告・マスコミ業界で身につくスキル
- コミュニケーション設計力:「誰に、何を、どう伝えるか」を戦略的に考える力はあらゆるビジネスの土台です
- クリエイティブ思考:制約の中で最大の効果を生むアイデアを出す力が鍛えられます
- データ分析力:デジタル広告ではクリック率、CVR、LTVなどの数字を日常的に扱います
- プレゼンテーション力:クライアントへの提案機会が多く、説得力のあるプレゼンスキルが磨かれます
- マルチタスク管理力:複数のクライアント案件を同時に進行するため、タスク管理力が自然に身につきます
広告・マスコミ業界の給与相場
- 広告代理店インターン:時給1,100円〜1,800円
- デジタルマーケティング職:時給1,200円〜2,000円
新卒入社の場合、電通・博報堂で年収500〜600万円、デジタル広告代理店で年収400〜550万円が相場です。30代でクリエイティブディレクターやメディアプランナーのマネージャーになれば年収800〜1,200万円も狙えます。広告業界は成果に応じたインセンティブが手厚い企業も多く、活躍次第で年収の上昇幅が大きい業界です。
広告・マスコミ業界のキャリアパス
広告代理店内でのキャリアアップ
営業→プランナー→プロデューサーというルートが一般的です。デジタル領域ではアカウントプランナー→メディアストラテジスト→部門長と昇進する道もあります。
事業会社のマーケティング部門
広告代理店での経験を活かし、クライアント側(事業会社)のマーケティング担当として転職するケースが多いです。「代理店とクライアント、両方の視点を持てる」人材は市場で非常に高く評価されます。
独立・フリーランス
広告プランナーやコピーライターとして独立する道もあります。デジタルマーケティングのスキルがあれば、個人でクライアントを獲得し、自由な働き方を実現できます。
広告 / マスコミ業界で募集中のインターン
1. ZIHEN株式会社
職種:マーケティング/クリエイティブ / 給与:時給1,300円〜
【裁量×圧倒的成長】0→1のマーケティングを自ら設計し、メンター伴走で成果を出す力を磨く長期インターン
2. インピネス株式会社
職種:営業アシスタント / 給与:時給1226円~(インセンティブあり)
【Webマーケ×営業】Web広告ベンチャーで実践!営業チームリーダーのアシスタントインターン募集
3. 株式会社FUNDiT
職種:情報整理・リサーチ担当 / 給与:時給1,300~1,500円
【経営層と近い距離でM&Aの初期検討をサポート】M&A案件検討のためのリサーチ・分析インターン!
4. 株式会社Senjin Holdings
職種:営業 / 給与:時給1,300円〜2000円※昇給アリ
【経営直下×AI×戦略営業】東大出身経営陣と挑む、大手企業向け新規開拓セールスインターン
広告・マスコミ業界インターンの選び方
マス広告かデジタル広告か
テレビCMや新聞広告に関わりたいなら総合代理店、データドリブンなデジタルマーケティングを学びたいならデジタル代理店を選びましょう。近年は総合代理店もデジタル部門を強化しており、両方に触れられるケースもあります。
クリエイティブかビジネスか
コピーライティングやデザインに関わりたいか、メディアプランニングや営業に興味があるかで選ぶべき企業が変わります。自分の適性を見極めるために、両方の業務を経験できるインターンを探すのも一つの手です。
広告・マスコミ業界の注目トレンド
リテールメディアの急成長
Amazonの広告事業は年間4兆円を超え、Google・Metaに次ぐ第3の広告プラットフォームに成長しています。日本でもイオン、セブン&アイがリテールメディア(小売企業が持つ広告枠)の展開を強化中。購買データに基づく精度の高いターゲティングが可能なため、広告主にとって魅力的な媒体となっています。
Cookie規制とプライバシー対応
サードパーティCookieの廃止に伴い、従来のリターゲティング広告が困難になりつつあります。ファーストパーティデータ(自社保有データ)の活用、コンテキスト広告(記事の文脈に合わせた広告)、サーバーサイドトラッキングなど、新しい手法への移行が業界全体で進行中です。
動画広告 × 生成AI
TikTok、YouTube Shorts、Instagram Reelsなどの短尺動画広告が急成長しています。さらに生成AIを使って動画広告のクリエイティブを大量に自動生成し、A/Bテストを高速で回す手法が登場。広告クリエイティブの制作プロセスそのものが変革期を迎えています。
広告・マスコミ業界インターンの成功事例
デジタル広告代理店のインターン→電通に内定
大学2年からデジタル広告代理店でGoogle広告とMeta広告の運用を担当。CPAを40%改善した実績を持ち、デジタルマーケティングの実務経験が電通のデジタル部門の選考で高く評価されました。「総合広告代理店の選考では、デジタル広告の実務経験がある学生は非常に少ないため、大きなアドバンテージになった」と振り返ります。
PR会社のインターン→事業会社の広報に内定
PR会社でメディアリレーション(記者との関係構築)とプレスリリースの作成を経験。自分が関わった企業がテレビ番組で取り上げられた時の達成感が忘れられず、事業会社の広報職を志望。IT企業の広報部門で内定を獲得し、「PR会社で培ったメディアとの関わり方のスキルが、そのまま事業会社の広報で活きている」と語ります。
広告・マスコミ業界で評価される人材像
- 「伝わる」を設計できる力:誰に、何を、どう伝えるかを戦略的に設計し、クリエイティブとメディアの両面で実現する力
- 数字への執着:CPC、CPA、CTR、CVR、ROAS...広告のKPIを日常的に追いかけ、改善策を導く力
- クライアントへの共感力:クライアントの事業を自分ごととして理解し、本質的な課題解決を提案する力
- クリエイティブの目利き力:「何が刺さるか」を感覚とデータの両方で判断できる力
- スピードと精度の両立:広告の世界は締め切りとの戦い。スピードを保ちながら品質を担保する仕事術が求められます
よくある質問
広告業界のインターンにはクリエイティブなセンスが必要ですか?
営業やメディアプランニングなどビジネスサイドの職種ではクリエイティブセンスは必須ではありません。データ分析力やコミュニケーション力の方が重視されます。クリエイティブ職を希望する場合は、自分の作品(ポートフォリオ)を準備しておくと有利です。
広告業界は激務と聞きますが実際はどうですか?
繁忙期は確かにハードですが、近年は働き方改革が進んでいます。インターン生に関しては勤務時間が明確に管理されている企業がほとんどです。ただし、クライアントの要望に応える仕事である以上、締め切り前はプレッシャーがかかることは覚悟しておきましょう。
広告・マスコミ業界の市場規模と動向
日本の広告市場は約7.3兆円規模で、そのうちインターネット広告が約4.4兆円と全体の6割を占めるまでに成長しました。テレビ広告(約1.8兆円)を大きく上回り、デジタルシフトは不可逆的な流れです。特にSNS広告、動画広告、リテールメディア(小売業者が持つ広告枠)が急成長しており、広告の形は年々進化しています。
一方でCookie規制の強化により、従来のターゲティング広告が困難になりつつあり、ファーストパーティデータ(自社保有データ)の活用やコンテキスト広告(文脈に合わせた広告)への移行が進んでいます。広告業界のインターンでは、こうした業界の最新変化を肌で感じることができます。
広告・マスコミ業界インターン経験者のリアルな声
都内私立大学 文学部 3年生(デジタル広告代理店でインターン)
「Google広告とMeta広告の運用を担当しています。1日数百万円の広告費を動かす緊張感はありますが、CPAを20%改善できた時の達成感はすさまじい。数字がリアルタイムで動く世界なので、PDCAサイクルの回し方が自然に身につきました。広告業界に限らず、マーケティング全般のスキルが磨かれていると感じます。」
都内私立大学 社会学部 2年生(PR会社でインターン)
「プレスリリースの作成、メディアリストの管理、記者へのピッチ(売り込み)のサポートをしています。自分が書いたプレスリリースがきっかけでメディアに取り上げられた時は本当に嬉しかった。広告は『お金を払って枠を買う』、PRは『メディアに自発的に取り上げてもらう』。この違いを実感できたことが、一番の学びです。」
広告・マスコミ業界に向いている人・向いていない人
向いている人
- 「人の行動を変える」ことに興味がある人(広告の本質は行動変容です)
- クリエイティブ(言葉、映像、デザイン)とデータ分析の両方に関心がある人
- クライアントの課題を聞き、解決策を提案する「ソリューション営業」に興味がある人
- トレンドに敏感で、新しいメディアやプラットフォームに積極的に触れる人
- マルチタスクで複数のプロジェクトを同時進行することに苦を感じない人
向いていない人
- 自分のペースでじっくり1つの仕事に取り組みたい人(広告業界は複数案件が同時進行)
- 締め切りのプレッシャーが苦手な人(広告には必ず掲載期限がある)
- 数字を追うことに興味がない人(デジタル広告はデータがすべて)
広告・マスコミ業界のインターンを始める前の準備
- Google広告の基礎認定資格:無料で取得可能。デジタル広告の基本用語(CPC、CPA、CTR、CVR等)を体系的に学べます
- 日常的にSNSの広告を分析する:Instagram、TikTok、YouTubeで見かける広告を「誰に、何を、なぜこの手法で伝えているのか」という視点で分析する習慣をつけましょう
- 宣伝会議の記事を読む:広告業界の専門メディア「宣伝会議」「AdverTimes」の記事で業界トレンドをキャッチアップできます
- コピーライティングの練習:好きな商品のキャッチコピーを自分で考えてみる。「短い言葉で伝える」訓練は広告業界で必須のスキルです
Voilのアドバイザーに相談するメリット
広告・マスコミ業界は「総合代理店」「デジタル代理店」「PR会社」「メディア」と選択肢が多く、自分の適性に合ったポジションを見つけるのが難しい業界です。Voilのアドバイザーが、あなたの興味(クリエイティブか数字分析か、クライアントワークか自社運用か)を整理し、最適な企業を紹介します。
広告・マスコミ業界の注目企業
電通グループ
国内広告市場でトップクラスのシェアを持つ。国内外に300以上のグループ会社を持ち、広告、PR、CRM、デジタルマーケティング、スポーツマーケティングなど幅広い領域を展開。2025年は特にAI×広告の領域に注力し、生成AIを活用したクリエイティブ自動生成やメディアプランニングの最適化を推進しています。
博報堂DYグループ
「生活者発想」をキーワードに、消費者理解に基づくマーケティング戦略を強みとしています。博報堂DYメディアパートナーズ(メディア事業)、TBWA HAKUHODO(外資クリエイティブ)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC、デジタル広告)など、グループ内の多様な専門会社でインターンの機会があります。
サイバーエージェント
インターネット広告代理店から出発し、今やAbemaTV、ゲーム(Cygames)、AI事業まで手がけるメガベンチャー。若手の裁量が大きく、入社2年目でプロダクトマネージャーになるケースも。インターン生にも大きな責任を任せる文化が特徴です。
広告・マスコミ業界のインターン面接で聞かれやすい質問
- 「最近見た広告で印象に残っているものは?なぜ印象に残ったのですか?」 → クリエイティブの面白さだけでなく、ターゲット設定、メディア選定、ビジネス上の狙いまで分析できるかがポイント
- 「テレビCMとデジタル広告の違いは何ですか?」 → リーチの特性、ターゲティング精度、効果測定の可否、コスト構造の違いを体系的に説明できると高評価
- 「あなたがある商品のプロモーションを任されたら、どんな戦略を立てますか?」 → ターゲット→インサイト→メッセージ→メディア→KPIの流れで論理的に組み立てる力が見られます
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まとめ
広告・マスコミ業界の長期インターンは、クリエイティブとビジネスの両面を体験し、コミュニケーション設計力やデータ分析力を実践的に磨ける場です。総合代理店、デジタル代理店、PR会社と選択肢は幅広く、自分の興味に合ったポジションを見つけやすい業界でもあります。広告 / マスコミ業界のインターンについてもっと知りたい方は、業界に詳しいアドバイザーが個別にご案内します。